家族の一言が、続ける力になります

ー補聴器は「一人で使うもの」ではありませんー
補聴器を使い始めたあと、
多くのご家族がホッとします。
「これで少し安心かな」
「もう大丈夫かな」
でも実は、
補聴器は”使い始めてから”が本当のスタートです。
そして、その期間に
いちばん大きな力になるのが、
ご家族の存在と、何気ない一言です。
目次
- ○ 補聴器は「慣れ」が必要な道具です。
- ○ 「もう外していい?」言われた時
- ○ 家族にできる、いちばんのサポート
- ○ 実は「やめる」より「調整」が必要なことがほとんど
- ○ 「聞こえやすくなったね」は魔法の言葉
- ○ 逆に、避けたい言葉もあります
- ○ 補聴器は「家族で育てる」もの
- ○ 「メガネと補聴器の中尾」が大切にしていること
- ○ 小さな変化を、一緒に喜ぶ
- ○ 家族の役割は、応援団でいること
- ○ 続ける力は、身近なところにあります
補聴器は「慣れ」が必要な道具です。
補聴器をつけた瞬間から、
すべてが快適になるわけではありません。
・音が多く感じる
・今まで聞こえなかった音が気になる
・疲れやすい
こうした違和感は、
ほとんどの方が経験します。
それは失敗ではありません。
脳が音を思い出している途中なのです。
長い間、聞こえにくかった状態から
急に情報が増えると、
脳は戸惑います。
この”慣れの期間”を
どう過ごすかで、
補聴器との付き合い方は大きく変わります。
「もう外していい?」言われた時
使い始めてしばらくすると、
こんな言葉を聞くとがあります。
「ちょっとしんどいわ」
「今日は外してもええ?」
「やっぱり合ってないんちゃうかな」
この時、
ご家族も戸惑います。
「せっかく買ったのに…」
「やめてしまったらどうしよう」
でも、ここで大切なのは、
否定しないことです。
無理に我慢させたり、
「せっかくやから」と続けさせたりすると、
補聴器そのものが
”しんどい存在”になってしまいます。
家族にできる、いちばんのサポート
この時期に、
ご家族にできることは
とてもシンプルです。
それは、
気持ちを受け止めること。
「そう感じるよね」
「慣れるまで大変やんな」
「無理せんでいいよ」
この一言があるだけで、
本人の気持ちはずっと楽になります。
補聴器は、
”頑張らせるもの”ではなく、
”楽になるためのもの”。
その前提を、
家族みんなで共有することが大切です。
実は「やめる」より「調整」が必要なことがほとんど
違和感や疲れの多くは、
補聴器が合っていないのではなく、
調整がまだ途中なだけ、
というケースがほとんどです。
・音が強すぎる
・必要ない音まで拾っている
・生活環境に合っていない
こうした点は、
調整で変えていくことができます。
だからこそ、
「合わないからやめる」ではなく、
「一緒に相談してみよう」という声かけが
とても大切になります。
「聞こえやすくなったね」は魔法の言葉
補聴器を使い続ける中で、
ご本人がいちばん不安に思うのは、
「本当に効果があるのかな?」
という気持ちです。
そんな時、
ご家族の何気ない一言が
大きな支えになります。
「最近、返事早くなったね」
「テレビの音、小さくなったね」
「会話しやすくなった気がする」
こうした言葉は、
自分では気づきにくい変化を
教えてくれます。
そして、
「続けてみようかな」
という気持ちにつながっていきます。
逆に、避けたい言葉もあります
良かれと思って言った言葉が、
プレッシャーになることもあります。
例えば、
「高かったんやから」
「みんな使ってるで」
「慣れなあかん」
これらは、
本人を追い詰めてしまうことがあります。
補聴器は、
義務ではありません。
続けたいと思える環境を
一緒につくることが大切です。
補聴器は「家族で育てる」もの
補聴器は、
買って完成するものではありません。
・調整を重ねる
・生活に合わせる
・少しずつ慣れていく
この過程を、
家族みんなで見守ることで、
安心して使い続けられるようになります。
「今日はどうやった?」
「困ったことなかった?」
そんな何気ない会話が、
補聴器を
生活の一部にしていく力になります。
「メガネと補聴器の中尾」が大切にしていること
当店では、
補聴器を「本人だけのもの」として
考えていません。
使い続けるためには、
家族の理解と協力が欠かせないからです。
だからこそ、
調整の場でも
ご家族の声を大切にしています。
「家ではこんな感じで」
「ここが少し気になっていて」
その一言が、
より良い調整につながります。
小さな変化を、一緒に喜ぶ
「今日は電話が聞こえた」
「外での会話が楽やった」
そうした小さな変化を、
一緒に喜んでください。
それが、
補聴器を
”前向きな存在”に変えていきます。
家族の役割は、応援団でいること
完璧でなくていい。
毎日つけられなくてもいい。
「続けよう」と思えるよう、
そばで応援する。
それが、
ご家族にできる
いちばん大切な役割です。
続ける力は、身近なところにあります
補聴器を使い続けられるかどうかは、
性能だけでは決まりません。
周りの理解と、安心感が
大きく影響します。
ご家族の一言、
ご家族の表情、
ご家族の関わり方。
それらすべてが、
続ける力になります。
