外出が減ったのは、年齢のせいだけですか?

ー聞こえと「行動の変化」は、静かにつながっているー
「最近、あまり出かけなくなった気がする」
「誘っても、家にいたがることが増えた」
「前は好きだった集まりに行かなくなった」
そんな変化に、
ふと気づいたことはありませんか?
多くのご家族は、
こう考えます。
「年齢のせいかな」
「体力が落ちてきたのかも」
「もう、そういう時期なのかな」
もちろん、年齢や体力の影響もあります。
でも実は、
その行動の変化の裏に”聞こえ”が関係していること
は、
決して珍しくありません。
目次
- ○ 聞こえにくい外出は、とても疲れます
- ○ 「行きたくない」の本当の理由
- ○ 外出が減ると、心も内向きになります
- ○ 家族は、変化にいちばん気づきやすい存在
- ○ 聞こえが整うと、行動が変わる
- ○ 補聴器は「外に出る勇気」を支える道具
- ○ 声をかける時のヒント
- ○ 「メガネと補聴器の中尾」が見てきた変化
- ○ 外出しなくなった時こそ、立ち止まって考えてみてください
- ○ 家族にできることは、気づいてあげること
聞こえにくい外出は、とても疲れます
外出先には、
たくさんの音があります。
・人の話し声
・車の音
・店内のBGM
・周囲のざわめき
聞こえが少し低下している状態では、
これらの音が混ざり合い、
必要な声だけを聞き取るのがとても大変になります。
その結果、
会話についていけない
話しかけられるのが怖くなる
聞き返すのが億劫になる
外から見ると、
「無口になった」
「楽しそうじゃない」
と感じるかもしれません。
でも実際は、
聞こえにくい環境で必死に頑張っている
というケースが多いのです。
「行きたくない」の本当の理由
「今日はいいわ」
「また今度でええ」
「家のほうが楽やし」
こういった言葉の裏には、
言葉にされない理由が隠れていることがあります。
・話が聞き取れず、気まずい思いをした
・何度も聞き返して、申し訳なく感じた
・笑ってやり過ごすのがつらかった
一度でもそんな経験をすると、
人は無意識のうちに
同じ状況を避けるようになります。
これは、
怠けているわけでも、
性格が変わったわけでもありません。
自分を守るための、
とても自然な反応です。
外出が減ると、心も内向きになります
人と会う機会が減ると、
自然と会話も減ります。
会話が減ると、
刺激が減り、
気持ちが内側に向かいやすくなります。
「最近、元気がないな」
「笑顔が少なくなったな」
そう感じる時、
背景あるのは
体調ではなく、
聞こえによる”孤立感”かもしれません。
聞こえにくさは、
音だけでなく
人との距離をも広げてしまうことがあるのです。
家族は、変化にいちばん気づきやすい存在
ご本人は、
「そんなに変わっていない」
と思っていることがほとんどです。
でも、
一緒に暮らしているご家族だからこそ、
小さな変化に気づきます。
・外出の頻度
・人付き合いの減少
・生活リズムの変化
それに気づいた時、
「気のせいかな」と流してしまうか、
「何か理由があるのかも」と立ち止まるか。
その差が、
その後の安心につながることがあります。
聞こえが整うと、行動が変わる
当店は、
補聴器を使い始めた方から
こんな言葉をよく聞きます。
「また外に出るのが楽しくなった」
「人と話すのが億劫じゃなくなった」
「集まりに行っても、疲れにくくなった」
これは、
性格が変わったわけではありません。
聞こえの環境が整ったことで、
本来のその人らしさが戻ったのです。
補聴器は「外に出る勇気」を支える道具
補聴器というと、
家の中での会話を想像する方が多いかもしれません。
でも実は、
本当に力を発揮するのは
外出先です。
・人込み
・飲食店
・病院
・地域の集まり
こうした場所で
「ちゃんと聞こえる」という安心感は、
行動範囲を広げる道具でもあるのです。
声をかける時のヒント
外出が減ったことを心配して
「なんで行かへんの?」
と聞いてしまうと、
責められているように感じさせてしまうことがあります。
そんな時は、
こんな声かけがおすすめです。
「最近、外で話すの大変そうに見えて」
「一回、聞こえのこと一緒に見てみない?」
「無理に決めんでいいし」
ポイントは、
行動を責めないこと。
「楽になる方法があるかもしれない」
という視点を共有することです。
「メガネと補聴器の中尾」が見てきた変化
当店は、
「外に出るのが億劫になった」
と話していた方が、
少しずつ表情を変えていく姿を
何度も見てきました。
それは、
無理に元気づけた結果ではありません。
聞こえの不安が減り、
「行っても大丈夫」と思えるようになった結果です。
外出しなくなった時こそ、立ち止まって考えてみてください
年齢のせい。
体力のせい。
気分の問題。
そう片付けてしまう前に、
一つだけ思い出してほしいことがあります。
聞こえは、行動と深くつながっている
ということ。
そして、
聞こえを整えることは、
生活を取り戻すことでもあります。
家族にできることは、気づいてあげること
無理に連れ出す必要はありません。
無理に決断させる必要もありません。
ただ、
「気づいているよ」
「一緒に考えるよ」
その姿勢が、
次の一歩につながります。
